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露街公開空地

創作やコンテンツに関する覚書......にしたい

2013年当時に書いた「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」の感想

 Evernoteの中に、まだWebに晒したことのない文章が眠っていたので、今更ながら、供養の意味でブログに放出したいと思います。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」の感想

 一昨日、4回目の劇場へ足を運びました。

 ちなみに1回目は深夜最速上映で水戸、2回目は26日の午後に都内、3回目は27日に地元。ブログやTwitterでの考察・レビュー・ネタバレは公開初日から恐ろしい勢いがありましたが、2週間のうちにもその数も増え続けています。

 わたしの観測範囲では「まどマギ観た」人の半数以上は2回以上視聴している印象があります。同じ映画を何度も観に行くことって稀だと思いますが、この作品に限ってはリピートがごく自然のことのように認識されている点で特異な作品と言えましょう。*1

ひとまずの感想

 何も考えずに感想を言えば「面白かったしまどかちゃんかわいかった」となります。上映時間は116分のようですが、感覚としてはそれ以上、3時間の大作を見せられたような気分でした。

 あちらこちらで言われていることですが、この作品は初見と2回目では異なる感想を抱かせるような作りになっています。TVシリーズで、暁美ほむらが契約した理由が明らかになった前後でほむらのイメージがガラリと変わってしまったのと似た構造です。

 私の場合、初回は予想だにしない展開の連続に言葉を失くし、2回目は物語の理解を進め、3回目は何度か涙腺が緩みました。まどかがほむらの悲痛な告白に答えるシーンで泣き、対魔女戦での杏子とさやかの語りで泣き、まどかとほむらが一緒に結界を破るシーンでボロ泣きしました。

 それに対し4回目は感動はすれども、考察を幾らか目にした後だったためか、素直な気持ちで鑑賞できなかったのが少し残念です。

まどかはやはりかわいかった

 一番嬉しかったのは、まどかが(例え仮初めでも)「憧れの魔法少女」として活躍している所を見られたことです。序盤のまどかの変身バンクはいともたやすくハートを射抜いてきました。結局その世界は丸ごとほむらの幻想だったというオチが用意されているのですが、それでも「こんなわたしでも、(中略)それはとっても嬉しいなって、思ってしまうのでした」と語るまどかが大好きなわたしにとってはご褒美なのです。「ピュエラマギ・ホーリークインテッド!」と魔法少女たちと叫びたい衝動に駆られるのです。

 ファンサービスの側面が強いと思われる物語序盤ですが、ほむらにとって都合の良い世界としてこのプリキュア的世界が出現した点を考えると、可笑しくもあり悲しくもあります。

『叛逆』のまどかは終始とても幸福そうです。これはTVや前後編(以下、「TVと前後編」を指して前作)の、マミ死亡以降ほとんど笑わず泣いてばかりだったまどかと対照的です。

「前作における現在のまどか」は、幸福な家庭に生まれ不自由なく生活しているものの、自身が何の取り柄もない人間なんじゃないかという後ろめたさを持ったキャラクタでした。

 それに対し『叛逆』のまどかは魔法少女として生きることに幸福を感じているようです。一切の暗さを感じさせない、天使のような子です。前作のまどかを知っているからこそ、その愛らしさが際立つというものです。 勿論、まどかがこの世に存在しているのはあり得ないことですし、あり得ないことが起こっている理由も劇中で語られていますが、かわいいものはかわいい。それだけは確信を持って言えます。

他のキャラについて

 上の節ではまどかについて書きましたが、『叛逆』は主要5キャラ全員に見せ場が作られています。前作では物語の性質上不可能だったことを実現したと言えます。パンフレット掲載のインタビューで新房総監督が「魔法少女全員をもう1度活躍させたい」という発言をしていましたが、本当にその通りの物語になっています。特に、さやかの活躍ぶりは目を見張るものがあります。

 新キャラ「百江なぎさ」は物語の重要なファクタではありますが、登場シーンが想像より少なかったのは若干残念でした。本来あっても良さそうな「とある」彼女の登場場面が丸ごとカットされているようにます。物語のテンポを損ねる理由からなのでしょうか。

 この作品については既にたくさんの考察が存在し、否定的に捉える意見も勿論あります。そういう所含めて製作サイドの意中なのでしょうが、前作を見たならば観る価値のある作品だと思いますし、2度以上の視聴に耐えうる作品です。

*1:2016年現在からすると「特異」とは言いがたいのですが。某タンクな映画は当時のまどマギを凌駕する勢いでリピーターがリピート鑑賞しているという話をよく聞きます。